わだかまり口に転がし花ぐもり
なごり雪 星のかたちに握りしめ
遠い春 きみのまぶたが開くまで
脱ぎすてた上着はばたき ユリカモメ
おでん酒そんな顔して笑うんだ
君のため指に咲かせる冬の薔薇
ふれあった指先の温度花がるた
ささやきに耳くすぐられ室の花
朝日浴び布団こねこねこね仔ねこ
ねんねこに 換毛期のねこくっついて
雨粒を数える夜に見る夢は きみが忘れたみかんの香り
別れ際ピエロになれず小夜時雨
寒燈に光る涙で編む星座
巻貝の階段降り秋の浜
彼岸花あの口ぐせを夢で聞き
星飛んでみんな等しく雲の上
耳鳴りの残響に似た虫時雨
もろこしの髭にパンチを見舞う猫
耳鳴りを響かせながら夜仕事
〆切と湿度に溺れ虫の闇
君づけで 呼ばれ売られて おにやんま
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